くわえろ、死ね、蘇れ

視線に入って覗いてる、鴉が１羽、また１羽。
真っ赤にはれたペニスを咥えて。
食いちぎったペニスはどこへ？
真っ赤な夕日に照らされてこっちあっちと行き来する。
あぁなんてつまらない。
上を見てもわからない。
顔が無い、指もない、体も無い。
あるのは風景、ただそれだけだ。
真っ赤な空が上にあり、下は下で真っ赤に染まる。
指も何も動かない。
指はあるか？手はあるか？ちゃんと見えているのか。
妄想か現実か。
自分に何があったのか。
朝に起き。飯を食い。
普通に生活していたのに。
ブゥゥゥゥン。何か聞こえる車の音か？
前が見えなくなって、意識もなくて。
気付いたら前に誰か立っていた。
爪をペンチで剥がされて、指を１本１本切られて。
体がどんどん細かくなってった。
それをじっと見つめていただけ。
腕が無くなり、足も無くなり。臓器も無い。おれのハラワタ。
何日も誰も来ない。ただ空を見つめてる。
視線に入って覗いてる、鴉が１羽、また１羽。
あぁおれは死んだんだ。
それからそれから何日も。
・・・・・。
・・・・・。
・・・・・。
・・・・・。
視線に入って覗いてる、鴉が１羽、また１羽。
また憂鬱な１日が繰り返す。